Instagramが写真をFB広告素材に転用するというデマについて

元ネタはこれ。

Instagram利用規約変更!退会者続出!Instagramが写真素材サイトに!? – NAVER まとめ 

とりあえず情報を追って、デマであると判断しました。

Instagramの改訂サービス利用規約及び改訂プライバシーポリシーは英語なので読むのは躊躇するかもしれませんが、Facebookのサービス利用規約を見れば一目瞭然です。

10.       Facebookが掲載または増進する広告およびその他の商用コンテンツについて

弊社は、広告主だけでなく、ユーザーにとっても価値のある広告を提供することを目標としています。そのために、ユーザーは以下の点に同意するものとします。

1.            ユーザーは、プライバシー設定を使用して、自分の名前およびプロフィール写真と弊社が掲載または増進する商用またはスポンサー付きもしくは関係するコンテンツ(好きなブランドなど)との関連付けを制限することができます。ユーザーは、自分が設定した制限にもとづき、自分の名前およびプロフィール写真をかかるコンテンツに関連して弊社が使用することを許可するものとします。

2.         弊社がユーザーの同意を得ることなく、ユーザーのコンテンツまたは情報を広告主に提供することはありません。

ちなみに10の1はアレですね。ソーシャル広告に対して「いいね!」等のアクションをしたかを公開するかどうかをユーザー自身が決められる、という事です。このへんはFacebookの『プライバシー設定』→『広告、アプリ、ウェブサイト』→『広告』から設定できます。ちなみにそのページを見ると「Facebookが外部アプリケーションや広告ネットワークにユーザーの名前や写真を使用する許可を与えることはありません」「(ソーシャル広告に)写真が使用される場合、ユーザーのプロフィール写真が使用され、写真アルバムからの写真は表示されません」と明文化されています。

あと、Instagramの利用規約及びプライバシーポリシー(いずれも英語)を読むと、重要と思われる部分では以下のような記述があります。意訳で拙いですのでツッコミがあればご自由に。

  • Instagramは本サービスを通じて貴方が投稿したコンテンツの所有権を主張しません。代わりに、貴方が特定のユーザーへの表示を制御できる(訳者注:ブロックみたいなもの?)ことを除いてInstagramが貴方の投稿したコンテンツを非独占的かつ無料で譲渡又はサブライセンス(訳者注:第三者へのライセンスの付与)を行う権利を付与します。(訳者注:ようするにコンテンツを他のユーザーに表示したりTwitterやFacebookに投稿する権利を言っていると思われ)
  • 貴方はInstagramが貴方の掲示内容に責任を負わないことに同意します。Instagramは貴方の掲示内容を事前にモニタリング・編集・削除する義務を負っていません。貴方のコンテンツがこれらの利用規約に違反している場合は、そのコンテンツに対する法的責任を貴方が負うことがあります。

(以上サービス利用規約から)

  • Instagramは2012年9月にFacebookに買収されました。(中略)貴方は今でもInstagramで誰が貴方の写真を見るか選択することができますし、Facebook上にあなたの写真を投稿するかを選択できます。
  • 私達は貴方のデバイスに設定されたCookieや類似技術に関して、サードパーティーの広告やサービスのパートナーに助言を求めることができます。
  • 私達は、サービスの提供に役立つCookie・ログファイル・デバイス情報・位置データなどをサードパーティーと共有することがあります。守秘義務条項の下でサービスを提供するために合理的に必要である場合に当社は貴方の情報にアクセスする権限が付与されます。

(以上プライバシーポリシーから)

まあ、全部翻訳しようって気にはなりませんが・・・・

実は私もちゃんと情報を確認せずデマの発信源になった事があります。

間違いを犯すのは完璧には避けられないとして、間違えた時にきちんと訂正して情報発信するようにしましょう。

とりあえず信じてInstagramアカウント削除した方はご愁傷さまです^q^

追記

これも参考になるかも。

ニュース – Instagramがプライバシーポリシーと利用規約を変更へ、Facebookと情報共有:ITpro

さらに追記

元ネタの一つであるNYTimesのテクノロジー系記事(英語)。多分これが飛ばしと言うか曲解なんだと思う。利用規約”Rights”の2は「ウチは広告で成り立ってるけどお前らはユーザー名とかいいね!とか写真とか無償で提供してね(つまり儲かってもお前らにはビタ一文やんねーよ!)」って言ってるんであって「お前らの写真を広告に使うよー!」とは言ってないよね。なんでこんな曲解するんだろ。Instagramに親でも殺されたか?

 

またまた追記

英BBCより、Instagramが写真を販売するという噂を公式に否定しました

これにてファイナルアンサー。

紹介 佐倉りおね子
世界制服。 / twitterクライアント「昼おっぱい」、webサービス「サーティーサウ[30thou]」、foursquareクライアント「位置的な彼女」とか作ったりしたけど作りたいものはまだ山のようにある。 / おっぱいー!俺だー!!結婚してくれーっ!!

12 Responses to Instagramが写真をFB広告素材に転用するというデマについて

  1. ピンバック: すしぱくweb|susi-paku <楽しければいいのです)

  2. who says:

    「Facebookのサービス利用規約」の最終更新日が 2010年9月なので、これを引き合いに出すこと自体は意味がないのではと思いますが…

    • 個別の変更ログしか見つからなかったので最新ではありませんでしたがコレを載せました。その下に書いてある『プライバシー設定』の中の文言を見てもらった方が確実ですね。

  3. ピンバック: 【コンピューター】 プライベートの時間があまりとれないサラリーマンのための情報収集術まとめ*二十歳街道まっしぐら 2012年12月19日 朝刊 | aquadrops * news

  4. 新しく追加された「Rights」の条項について翻訳されていないのは何か意図があるのでしょうか? この条項における文言が今は一番の問題となっているのですが。

  5. ピンバック: 【コンピューター】 プライベートの時間があまりとれないサラリーマンのための情報収集術まとめ*二十歳街道まっしぐら 2012年12月19日 昼刊 | aquadrops * news

  6. ピンバック: Instagramが写真をFB広告素材に転用するというデマについて « MagicGunner Press | hapirai

  7. 結果としてはInstagram側が非を認めることになったので、一概にデマとは言えない話でしたね。

    • 私はこの件はNYTimesの誤報による明確なデマだと考えています。NYTimesが『Instagramが写真をFBの広告素材として提供する』と主張する根拠であるRightsの2は確かに分かりにくい文言です。しかし同じ規約上で『コンテンツの所有権を主張しない』『FBへの投稿は選択できる』『サードパーティーと共有するのはCookie・ログファイル・デバイス情報・位置データである』と明文化しています。一部分だけを拡大解釈せずきちんと全文を理解していればこんな誤読はしないレベルです。
      Instagramの謝罪は妥当な決着ですね。火消しとしては上々だと思います。

  8. ピンバック: 【コンピューター】 プライベートの時間があまりとれないサラリーマンのための情報収集術まとめ*二十歳街道まっしぐら 2012年12月19日 夕刊 | aquadrops * news

  9. ピンバック: Instagramが写真を広告に転用はデマ、Wunderlist2がリリースもいきなりダウンなど[日刊ゆまVol.6]

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